美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 4
美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 1
美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 2
美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 3
続きでございます。
さて翌朝。早朝6時。
前日とは打って変わって
良く晴れそうな模様。
林の間を通って、清々しい空気の中
川沿いを降りていきます。
芹川に涼風に乗って、鯉のぼりが泳ぐ。
私は寝癖がひどく、頭頂部がいつもハート形になるので、
お湯に浸かるついでに、そちらも何とかしないといけません。
幸い誰にも会わず、まんまと(?)テイの湯に着きました。
後から来られた方とお湯に浸かりながら、談笑し、
大丸旅館を後にしました。
朝の光の中入るお湯に、すっかり清められた気分です。
(中原中也よりずっと、汚れちまってますしね。色々と。)
「また、このお湯に来れたらいいなぁ」
正直、とても名残惜しい。
名残惜しいは、良い出会い。人でも場所でも、きっと同じです。
大丸旅館の目の前には、茶房・川端家。
B・B・C長湯と同じく大丸旅館グループなので
窓際の風景も、ちょこっと作品が覗いてオシャレです。
歴史ロマンを感じさせるバス停に、ポストの赤が映えています。
朝食は8:00か8:30。
時間になると部屋まで運んでもらえます。
優しい味のお粥と、みそ玉の入ったお椀。以前は洋食と選べたようですが、パンの仕入れ先閉店等の諸事情で、現在は和食のみのようです。
「みそ玉が入っておりますので、良く溶かしてから召し上がってください。」
へ~、みそ玉。初めてです。
良く溶かしてって言われたのに
先に写真ばかり撮っていたものだから、
なかなか溶けず。
溶け残りは、お粥にのっけていただきました。
実はそんなにお粥は好んで食べない方なのですが、
なんだかとってもポクポクと柔らかい歯ざわりで
優しい味。
日頃こんな風に、一人膳でゆっくり食べるなんてことはありませんから
「ちゃんと食べた」感満載です。
満足満足。
チェックアウト時に
昨日ラムネ温泉に入りそびれたことを伝えると
100円で入れる券をもらえました。
「あの、チェックアウトしちゃったんですが
図書館って見れますか?」
そう、図書館に惹かれて来たのに
昨日は見れずじまい。
写真撮影の許可ももらって、入らせてもらえました。
ベンガラ色の壁がおしゃれすぎるトイレ。トイレでも良いから、ここに住みたい(?)
美術館でもあるかのように至る所に彫刻が。手書き風の「林の中の小さな図書館」が可愛い。
中は左手と右手に部屋があり、右は彫刻や山岳資料を飾ったギャラリー。
こちらも、可愛いイラスト等見ごたえたっぷり。
そして、左側の図書館がこちら。
あ~。本当に晴れてて良かった!
神々しいくらいの美しい図書館!来てよかった‼
天井上まで山岳関係の本がぎっしり!
山は好きだけど、ヘタレなので登る根性のない私は、
手に取ったことがない未知の世界。
これ、一日一冊ずつ必死で読んでも、何年かかるかわからない。
うち13,000冊は、露天風呂番付を作成した、旅行作家の故・野口冬人さんの寄贈。写真も飾られていました。
本の世界に触れるたび、この世には
まだまだ知らないことがいっぱいで、
またその一つ一つに奥深い世界が広がっていて
途方にくれる嬉しさがあります。
すごいなあ~。
中央には綺麗な緑色のチェンバロ。故・松本公博氏製作。大分・山香町に移住し、工房を「カテリーナ古楽器研究所」と名付け、古楽器の製作と演奏の活動を行った・・・方らしい。全くもって無知で申し訳ないのですが、調べれば調べるほど、気になる方。
ヨーロッパ起源の古楽器を日本で作るんだから、まずは木の違いから研究したくて山香に来られたらしく・・・。ちょっと調べただけで、気になる情報いっぱい。また、じっくり調べてみます。はぁ~、近くにいながら、知らんことばっかり‼世界は狭くて、広い!
野口冬人さんにしても、チェンバロの松本公博さんにしても、
初めて触れた世界だったので
こうして記事を書きながら、改めて驚いています。
湯治でもと思って、長湯に来て、
B・B・Cに建物見たさで泊まりに来て、
全く知らなかった世界に触れ。
興奮冷めやらぬうちに、気づくと
ラムネ温泉について書くには
(さらにページが)長すぎる事態となりました。
あるとないとで雰囲気がまったく違う。さりげなくおかれた椅子。
山頭火なんか好きすぎて、もうここに隠居したい。
こんな老人ホームあったら速攻で住む!
わたしゃ、ここで余生を送るよ。(←ちびまる子なの?)
そう思いたくなるほど、魅力的だったB・B・C長湯。
また来ます!
そしてそして、
次回こそは、ラムネ温泉。
林の中の駐車場から見上げる空。
美建築をめぐる、おばちゃん旅もいよいよ大詰めです。