美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 2

大分・自然素材の家。もくせい工舎・ことりのかあさん

前回の続きであります。
(いつもより、今回ちょっと早めに記事を上げます。)

はりきって、ひとり旅に出たものの
宿泊するための荷物一式を忘れた私。
(何やってんだか)

なんとか日暮れまでには宿に戻ることができました。

ゆっくりするために、あわてて戻る。

走ったメロスもズッコケそうな顛末です。

待ち受ける暴君も、親友セリヌンティウスもいませんから
ひとり寂しく、山頭火のカギを開けます。

というか、ワクワク。

202304_BBC長湯・山頭火外観

だって、これ、貸し切りなんすよ?(←うれしくて、言葉が乱れる)

漆喰とかの手しごと感が好きな方は、たまらんですよ?

202304_BBC長湯・山頭火外観の小窓

こんな味のある造作。でこぼこした感じに
自然の蔓(?)で茶室のよう。

もう、カメラ片手にニヤニヤがとまらん。

そのせいか、現場撮影のように
ついつい入る時言ってしまう。
「・・・失礼しま~す」

で、玄関こう!

202304_BBC長湯・山頭火・玄関


202304_BBC長湯・山頭火・玄関


202304_BBC長湯・山頭火・玄関の調度品
さりげなく飾られた調度品まで、なんともハイセンス。(価値は分からず。猫にナントカ、豚にナントカですので)


一番最初に借りたお手洗いだって、

202304_BBC長湯・山頭火・お手洗い
こんなに渋くておしゃれ。

202304_BBC長湯・山頭火・お手洗い

決して明るくはない壁の色合い。
それでも、暗いとかじゃなく
ただただ、とても落ち着く感じ。

ここかしこに絵や書が飾られているのも
私好みで、うれしい。

ニヤニヤしながらドアを開け、
いよいよお部屋です。

202304_BBC長湯・山頭火・室内

~~~~~~~~‼‼‼‼

素敵すぎる!

あの木の枝のアーチだって、どこから手に入れたんだろう。
よくあんな曲がり具合の、ちょうど良い木があったもんだと
驚いてしまう。(加工してるんですかね?)

202304_BBC長湯・山頭火・室内・和紙の魚拓調の飾り

ちょっとしたものが、こじゃれてます。

そして、この木の枝の中をくぐると・・・

202304_BBC長湯・山頭火・ミニ書斎

ミニ書斎~!

掘りごたつのように、足を、一段下におろして座ります。

目の前には、あの蔦の可愛い小窓。

ちょっと、こんな贅沢な部屋に
9000円いかないで泊まっていいんだろうか。

202304_BBC長湯・山頭火・ミニ書斎から室内を見る
ミニ書斎から室内を見る

202304_BBC長湯・山頭火・テラス

障子を開けると、テラスもあります。

ちょっと肌寒い日だったので、出て座ることはしなかったのですが
季節が良ければ、ぜひとも
挽きたてのコーヒーを飲みながら
本でも読みたい!

小鳥の声を聴きながら!

202304_BBC長湯・山頭火・テラスの窓のカギ

もう、窓のカギすら可愛い。

つるんとして、ぽってりして、
レトロで触り心地も良いのです。


そして部屋にはミニキッチンも。

202304_BBC長湯・山頭火・ミニキッチン

202304_BBC長湯・山頭火・ミニキッチン

今思えばですが、お茶を沸かすヤカンはあっても
鍋やプライパンはなかったのでした。

何でも置きっぱなしにせず
一番きれいな状態で
受付で貸してくれるのだそう。

私は今回料理までする気がなかったので、
これだけでも充分充分。

小ぎれいで、片付いてて
わが家の台所より居心地が良い。

また、木枠の小窓もとても可愛い。

いや~。満足満足。



おっと、そうだった。
買っておいたビールを冷やしておかねば。

冷蔵庫を開けると
・・・ありゃ、電源入ってない。

ダイヤル式の庫内のスイッチを
強にして、
クーラーボックスに入れてきた保冷剤で
ビールを挟んで、入れておきます。

右往左往していたにもかかわらず
幸い、ビールは冷えていたのですが
お風呂上がりのお楽しみに、しっかり冷やしておきましょう。
(ところが、これが後で仇となる)



前回書いた通り、この施設にはお風呂がありません。

系列の大丸旅館のテイの湯(無料)か、ラムネ温泉(500円のところを100円で)を利用することになります。

どちらも利用時間があったのですが、
うかつにも写真を撮るのを忘れました。

しかも、数字に弱い私。

すっごいアバウトですが
大丸旅館が13:00~21:00/翌5:00~8:00(やったかも?)
ラムネ温泉が10:00~営業終了の22:00???(やったかな?)

すみません。写真撮るのに夢中でちゃんとお知らせできず。



時間も時間だったので、近くのテイの湯に行くことに。
(ラムネ温泉は翌日も100円で入れる券がもらえます。チェックアウト時に申し出ましょう。)

18時台なので、もしかしたら
本館泊まりのお客人はご飯時かもしれない。
(夕食ナシはこの点、自由で気がラク)

空いてるといいなぁ~と言いながら
芹川沿いを下っていきます。

歩いて数分。

橋を渡るとすぐそこです。

「部屋のカギを見せたらいいですよ」と言われていたので
老舗旅館の立派な玄関先に気後れしながら
「こ~んに~ちは~」(←これじゃ錦鯉の長谷川さんだ)

ところが呼べども呼べども、皆さん忙しくて気がつかない。

やっと前を通りかかった和風美人の方(←多分女将さん)
「山頭火です!お風呂良いですか?」と聞くと

「どうぞどうぞ!」と満面の笑みを返していただきました。



その、テイの湯ですよ。

あの与謝野晶子も愛したという、名湯ですよ。

脱衣場には与謝野晶子だけでなく
「オリオン座と一緒にお風呂に・・・」(←文言ちゃんと覚えておらず。適当でスミマセン。)と檀ふみさんの直筆色紙が。

そのお風呂に・・・
なんと一人で入りました。

我ながらナイスタイミング。
貸し切り~!ひゃっほ~!

腰痛に冷え性、しもやけ持ちの私は
冬場になるとたまらず温泉に治療目的で行くのですが

こんなに入って漬かって(←正:「浸かって」)
気持ちが良いと思うお湯はなく。

お湯あたりが良いというか、温度もちょうど良く
なんとも心地が良い。

飲泉もできるので口に含むと
鉄の味。胃腸に良いそうです。

半露天風呂もあり、
芹川の流れと、ようやく雲が取れてきた
夕暮れの空を見ながら
名湯を満喫したのでした。



「正直、お風呂が部屋にないのは不便だけど
このお湯に何度も入れるのはいいなぁ~」

川沿いの涼しい風に吹かれて
散歩がてら、また来た道を部屋に戻りました。



次回は「過ぎたるは猶及ばざるが如し」はビールにも。

通常、月の中頃と終わりにアップしておりますが
ちょっとコンスタントに上げるかも?です。
(見学会も入りそうですし)

よかったら、おばちゃん珍道中に
またお付き合いください。

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