美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 3
美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 1
美建築ぶらり。竹田ひとり旅 その 2
続きでございます。
名湯「テイの湯」を満喫し、
涼風に吹かれながら上機嫌で部屋に戻った私。
長湯にはコンビニも少なそうだったので
道中の庄内町のスーパーとコンビニにて
お惣菜等を買い求め
それをおつまみにビールを飲もうと
息巻いていたのでした。
冷蔵庫からビールを取り出すと
キンッキンに冷えております。
もう居酒屋のジョッキなみ!
「お~、すごい冷えてる!」
さてさて嬉しい一口目。
美味しいに決まってるじゃないですか!
ところがですよ。
なんかいつもと様子が違うわけです。
飲み口から、少ししか出てこない。
・・・あれ?どした?
缶の冷たさは、いつもの比じゃありません。
キンキンに冷えてて美味しいはずのビールが
雪解けのようにしかでてこない。
泡は神泡とか、クリーミーとかいう形容ではなく、
ミゾレ状。
そう、キンキンを通り越して
ジャーベット化していたのでした。
のど越しを味わうとかのレベルではなく
じわじわ溶けてくるのを飲む感じ。
冷凍庫でなくても
まだ余力のあったキンキンの保冷材で
挟んだのがまずかった。
明らかに、冷やしすぎていたのです。
冷やし過ぎたるは、ビールにあらず。
こりゃ、ビールのかき氷である。
飲みにくいったらありゃしない。
「やれやれ、今日は色々とやらかす日だ。トホホ」
それでも
色々やらかしたにしろ、今日はお片付けしなくていい。
今日は何も心配せず、好きなだけ本を読んでいい。
ひとり旅をゆるしてくれて、
家族よ、ありがとう。
ところが
だいたい睡眠不足な上、(余分な右往左往もしたし)疲れてもう眠い。
結局、いつも通りの時間には就寝したのでした。
ひとり旅の良い点は、ツレに気を使わなくて良い所です。
夜中に目が覚めて
「そういえば、竹田は星も綺麗なんだよな・・・」
そう思ったら窓を開け、テラスに出ることも叶います。
「起こしちゃったら悪いな」と気を使わなくていい。
そういえば、仕事のお昼休みとかでも
ランチは一人の方が、脳が休めて良いと聞いたことがあります。
それは、どんなに気の合う人と一緒でも
脳は情報の処理に追われるからです。
脳を本当に休ませようと思うなら
ぼっちが一番。
しかも、ボ~っとしている時、
脳は思わぬいい仕事をするらしい。
ボ~っとしている時に働くネットワーク(デフォルト・モード・ネットワーク。DMN)があって
そのおかげで、感情や運動、記憶を束ねて
思わぬひらめきを生むのだとか。
つまり、ボ~っとしている時間に、
脳は点と点を結び、線にし、アイデアを生んでいる。
スマホを見れば広告ばかり。
ウソかホントかわからない
まことしやかな言葉の中にいると
情報ばかりで、体感や実感として何もないことに
気付きます。
誰かのレビュー(評価)は、私の実感とは別物なのに
誰かの言葉だけで、動かされそうな気持ちの悪さがあります。
考えても考えてもうまくいかない人ほど
実はちょっと一人になって
ボ~っとする時間は必要かもしれません。
実感としての、自分を取り戻すには
誰かの情報だけでなく、
実体験することが一番で、
旅はそういう意味で
強制的に【目線】を変えることにつながります。
あぁ、でも旅だけじゃないかもしれない。
実際に、体を動かして自分で判断することが大事なのは
見学会でも言えそうです。
誰かの評価で決めないで、実際に見て、
話して、動物的カンを働かせてみるのは大事かもしれない。
いきなり仕事っぽくなりましたが。
次回は、ラムネ温泉。
あの宮崎駿監督も一目置く、建築家さんの作品のお話です。