暮らしと音風、笑う

大分・自然素材の家。もくせい工舎・ことりのかあさん


以前、版画家の武田由平(よしへい)さんの作品を、中津市内5か所で展示公開する催しに出かけたことがあります。

武田由平さんは、飛騨の生まれ。

昭和4年、遠く離れた中津南高校に美術の教師として赴任しました。

右手で文字を書きながら、左手で絵を描いて、生徒たちをびっくりさせ、
「ガニ先生」と呼ばれて、とても慕われていたそうです。

生徒にも地元にも愛され、その作品が市内各所にあったことで、
官民タッグを組んでの【アートで中津をつなぐ合同展】として、開催されました。

その会場の一つとなったのが、登録文化財にもなっている久恒家住宅。

実は、ずっと前から、立派な門扉と大きな木に囲まれた、そのお屋敷が気になって仕方なかったのです。

どんな建物なのか、ぜひ見てみた~い!

しかし、おいそれとは入れない。

敷居が、文字通り高いのです。

美術展の会場にもなっているこの機会に、ぜひ見てみたい!と、鼻息も荒く出かけたのでした。

(武田由平さんの作品は、とても温かみがあり、色彩も、構図の取り方も、
本当に私好みであったのですが、今回は記事としては割愛させていただきます。

久恒家住宅も、武家屋敷+洋館みたいな風情あるつくり。入り口に銅鑼があって、びっくりしました。
バィイ~~ィン‼「たのも~!」って呼ぶんかな?どだろ?)



なかなか一般住宅では見ない感じの敷地の門をくぐると、入り口付近にすぐ、【六月八日】という、すてきな雑貨店があります。
(もう、ロゴがカッコいい。)

山林業を営んでおられる関係で、森から採れたエッセンシャルオイルや関連の雑貨などを取り扱っていました。

その店先に、「りーーーーーーーん!」となんとも澄んだ音がする。

それはスタイリッシュな鋳物の風鈴。

・・・こ、これは、なんていい音なんだろう!
(思えば、この時、私の風鈴スイッチがONになる。)



どこのか聞いたのですが、・・・覚えきれず。

後日ネットで探して、【能作】という鋳物メーカーの、スリムという風鈴では?と思っています。
(興味のある方は、公式サイトにて視聴もできますので、ぜひ。)

とはいえ、考えてしまった。

あの音は、あの久恒家住宅、あの六月八日のような雰囲気にあってこそ、
似合う音なんじゃないか。

知らないだけで、きっと他にも色々自分にピッタリのものがあるかもしれない。
(お値段も、思った以上、そこそこしましたので・・・。)

そこで、【風鈴 音色】で調べてみることにしました。

今は、YouTubeなどで検索すれば、風鈴の聴き比べが簡単にできるのがありがたい。

南部鉄器、小田原風鈴、茨城のサヌカイト石、明珍火箸、鎌倉メノウ風鈴・・・etc.

どれも涼し気な、日本の夏にぴったりの良い音です。

サヌカイト石や、メノウなどの鉱石は、澄んだ音色の中にもどこか素朴な感じもします。

色々見ていると、コシチャイム(ヒーリング風鈴)なるものも出てきました。

ヒーリングかぁ~。

せっかくなら、聞いていて癒されるような音色がいいかなぁ。

そこでヒットしたのが、これ!

20240715_バンブーチャイム.png

バンブーチャイム!

風が吹くと、コロン、ポコン♪ポコン、コロン♪と音がする。

他の風鈴の、一瞬で空気を凛とさせる音色も素敵だったのですが、

竹と竹がぶつかり合う、この自然で素朴な、かわいい音色に参ってしまった。


どんなに風が強くなろうとも、コロン、ポコンと、なんだかのほほ~んとしている。

そして、その素朴すぎる自然な素材の音色は、

風が吹くたび、風が笑っているようで、聴いていて楽しくなる。

これは、かわいいわ。

しかも、Amaz●nで、1,500円前後で買える。

なんを言えば、吹きさらしの風の通り道にぶら下げていると、ちょっと黒ずんでくるのが玉にキズでしょうか。

それでも、風が吹くたび、うれしくなる音色なのでした。

これなら、住宅街でも嫌がられにくい音色なんじゃないかなぁ~。

もし興味がある方は、ぜひ聞き比べてみてください。

とても楽しいです。


そういえば、ヤシの実割った時、どこかで見たことがあると思ったら・・・。

ヤシの実の殻

ヤシの実殻

バンブーチャイムの上部は、ヤシの実の殻でありました。

バンブーチャイム

ヤシの実の殻って、なんか使えそう・・・。

そう思って作ったものの一つが、こんな風鈴なら、

ヤシの実って本当に捨てるところがない感じ。

自然なものからは、自然な、かわいい音色がしました。

20240715_自然の風と音

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