目には目を 木には木を?

大分・自然素材の家。もくせい工舎・ことりのかあさん


若いころは、眼鏡とは無縁の生活でしたが、子どもを産んでくらいから、どんどん目が悪くなりました。

特に乱視がひどくて、ものが二重に見える。

カラスが、平行して四羽、飛んでいるのかと思ったら、
よくよく見たら、二羽がダブって見えていた、なんてことも度々です。

ぼんやりとは見えていても、確信が持てない。

そのせいか、はっきり、くっきり見える【視認性】が高いものを好むようになりました。

服装にしてもそうで、はっきりくっきりがありがたい。

「色白は七難隠す」というけれど、あいにく、隠せる白さを持ち合わせていない私は、
年々、くすみもひどくなる。

そうなると、くすみカラーとか、グレイッシュなんてもってのほかで、
なじむというより、同化してしまって、
どこからどこまでが顔で、服なのか見分けがつかない。

くすんだ私に、くすみカラーなんて、【視認性】が低いにもほどがあるのです。

くすみカラーが似合うとは

明るい、気分が晴れるような色を選ばないと、
よけい気が滅入るので、自然と、そういった色を着る。

トシをとると派手になるのは、こういった理由か!と、
最近になって実感した次第です。


さて、今回は、そのはっきりくっきり見える【視認性】に関するお話。

先般、ずっと気に入って使っていた掛け時計が、天寿を全うしました。

木の壁に青い時計

20代のころ、1000円くらいで雑貨屋で買ったもの。

青で、真四角(意外に少ない。)なのが気に入っていて、結婚してからも
アパートの居間で、わが家の(割と、どうでもいい?)歴史を見守っていたのでした。

家を新築するにあたり、実は木のおしゃれな時計とバトンタッチを考えていました。

ところが、

木の壁に木の時計
(画面で見るより、実際はもっと同化)

・・・木に木が、馴染みすぎて、同化してしまう。

せっかくの、木の時計なのに、その良さが伝わらないのです。

漆喰の壁に木の時計

これが、漆喰壁が背景だと、くっきりする。

木に漆喰という、異質なものを背景にすると、
ぐっと、木の時計が引き立つ。
 
色味も似通っていないので、くっきりはっきり、視認性は高くなる。
目立つのです。

とはいえ、使いたいのは木の壁の場所。

結局、この木の時計は、別の部屋で使うことに。・・・もったいない。


木の色味の反対色は、青系なので、やっぱり青は、雰囲気が締まります。

できたら、5,000円いかないくらいでないかしら。振り子時計なら、なお良いんだけど。

しかし、良いものは、やっぱり高いのです。

これでも十分では?と買ったものが、こちら。

木の壁に青い時計

悪くない。悪くないんだけど・・・なんかフツーというか、おもしろくない。
味わい深くない。

結局、予算面で一度は断念したのですが、
本当に欲しい時計を掛けました。

キコリさんの青い鳥の振り子時計

キコリさんというメーカーの、青い鳥の振り子時計です。

青い鳥の部分が振り子になっていて、エサをついばむように動くのです。

キコリさんの青い鳥の振り子時計


キコリさんの青い鳥の振り子時計

青の丸い時計は、台所でテキパキ動いてくれています。

仕事しながら、ふと目線の先にあるのは、
のんきに、ゆっくり動く、振り子の時計です。

たったそれだけなのですが、本当に好きなものが横にあることが、
ありがたい。

ずっと、何十年も使うと思います。

木には木が似合います。

そして、どう生かしたいかで、何を選ぶかが違ってきます。

良いものを長く使うつもりなら、
トシをとった後、見えやすいか?も意外と大事ではないかと思います。

コスパ、コスパと気にしながら、
しっくりこないものを使うより、

実は、本当に気に入ったものを長く、大事に使うことも

費用対効果が高いのではないか、と
何度か失敗してみて、ようやく分かりました。(トホホ)

はっきりくっきり

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