猛省トイレトレーニング
今だから笑い話になるのですが、長男が年少の頃
トイレトレーニング(大きい方)が、全くうまく進まず
本当~に悩んでいた時期がありました。
ここからは、排せつに関わるお話。
下ネタに思えて苦手な方は、パスをお願いします。
排せつも、自然なこと、当たり前のこととして、読める方は、どうぞお付き合いください。
小さなお子様のいらっしゃる方は、参考になる・・・?かなぁ?どうだろ。
「うんち行きたくなったら教えてね、いっしょにトイレに行こうね」
優しく声かけようが、何しようが
全くトイレでしない。
ちょくちょく兄弟で入院していたので、
大部屋になった時が一番困りました。
当然、病院のトイレでもしないので
ウンケづいた時はすでに遅し・・・。
大部屋全体に、相応の臭いが漂って
恥ずかしいやら、申し訳ないやら。
大柄な子で、実年齢より大きく見られもしたので
「あんなに大きいのに、トイレでできんのかよ!」
って思われていそうで
めちゃめちゃ肩身が狭い上、うまく「しつけ」すらできないのを
母親としてダメだと思えて
・・・ホント、つらかった~。
ところがですよ。
先日、読んだ本で衝撃の事実を知るのです。
本の名前は
『すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険』 著|山本 健人
外科のお医者さんが書いた本です。
その中に『とてつもない肛門の機能』という章があって
読んでいる最中に、何回も驚くことに。
直腸まで降りて来たモノを選んで、
固体は残したまま、気体だけ通す。
(・・・だいたい何が言いたいかイメージしていただけましたか?)
そう、あのオナラだけ出す、ということを
人工的にやろうとすれば、まず不可能なんだそうです。
そういえば、無意識にやってる。
固体だけ残して・・・なんてわざわざ考えてません。
・・・すごいな、肛門!
そしてさらに私を驚かせたのが、この機能。
ウンチを無意識にせき止めておき、好きな時に排出できるというもの。
降りて来たと同時にすぐに出てしまっては、どんなに困るか
想像はつく。
出物腫物ところ構わず、では困るのです。
それをコントロールするのが
肛門の出口付近にある二つの括約筋。
外肛門括約筋と内肛門括約筋です。
外肛門括約筋は随意筋。
自分の意志で動かせます。
お尻の穴を、キュッと自分ですぼめられるのは、
この外肛門括約筋の働きです。
内肛門括約筋は不随意筋。
自分の意志とは関係なく動くもの。
直腸に降りて来たものがいっぱいになると、
まずこの内肛門括約筋が緩む。
意識的に外肛門括約筋を締めていれば、
ある程度、我慢できる。
そして都合の良い時に、
意識的に緩めて、排せつする。
それが、【トイレまで我慢して行ける】ことになる。
・・・ところが、この機能。
乳幼児は未熟らしい。
・・・ちょっと待て。
え?・・・んじゃ、しつけどうこうじゃなくて
まだ未熟だから上手くいかんかっただけなん???
そう。
まず首が据わらなければ、寝返りもお座りもできないように
外肛門括約筋を自分の意志で動かせるようにならなければ、
トイレまで我慢する・・・ってことが
まずできない。
その外肛門括約筋を自分でコントロールできるようになるのも、
歩き出すのが早い子と遅い子がいるように
きっと個人差がある。
・・・何たること。
二十年近く前のワタシに教えてやりたい。
子どもがダメなわけでも、親がダメなわけでもない。
まだ上手くいかないだけなんだ、と。
ところが、今までできていた大人でも
反対のことが起こりうる。
それは病気や手術だったり、加齢だったり、
出産だったり。
何かをきっかけに、それまで出来ていたことが
上手くコントロールできなくなることがある。
それは、大部屋で味わった肩身の狭さなんか
比べ物にならない感情だろう。
本で書いてあった内容を、長男に話してみました。
「・・・ごめんなぁ~。悪かったよ。本当に。
未熟だから上手くいかんかっただけなのに、知らんで。
やけっち、またオムツでどうぞ!って言われても
嫌やろ?」
「・・・絶対イヤ!笑」
・・・あぁ、それでも衰えれば
うまくいかないことが増えてくるに違いない。
そうすれば、オムツ内に排せつするそれを
本当は嫌だと思っているのかもしれない。
そうはいっても、大変なことは分かっていて、
いたしかたないとお互いに思っていても、
本当は、そうなのかもしれない。
自分の無知を、
自分の子育てを猛省しつつ、
いずれ、自分にも降りかかるかもしれないそれを
複雑な胸中で、締めくくるのです。
本の内容の詳しくは、書店で。とても面白いです。