おやかたのやかた
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、年明け最初の撮影に
先日伺いました。
向かったのは、日田の原田左研さん。
もくせい工舎のお家の壁を手がける職人さんの所です。
実は、今度のお施主様は
原田親方、その人なのでした。
あの原田の親方が、自分の手で手掛ける我が家。
きっとひっくり返るような大豪邸で、
どこかの料亭とか、高級旅館のような内装に違いない!
ついつい、勝手にすごい妄想をしてしまいます。
鼻息荒く、10年ぶりくらいに訪れる原田左研。
出迎えたのはこちら。
・・・あれ?
サイズ的にはいつものもくせい工舎のお家の感じ。
(親方の感覚が至極全うだっただけで、原因は、私の勝手な妄想が暴走してたからです。失礼しました。)
でも、でも!
よ~く見ると、やっぱりちょっと違う!
それはそれは、細かく違うんです!
細かく、ひっそり美しいんです!
例えば軒天!
・・・裏まで美しい。
あと、細かくはここ!
(・・・ここ、名称なんて言うんだろう(^-^;)
丸くて黒くて、ぽってりして可愛い。
美は細部に宿るといいますが
ちょっとした遊び心を見つけるのは楽しく嬉しい。
さて、そのお家の中身ですが
わ~!なんだこれは~!すご~い!
圧巻の土の色味!
ひんやりとも違う、温かい清々しさ!
空気が綺麗なのがすぐ分かります。
この温かな色味の中にいると、
あなぐらに入ったかのような安心感があるから不思議です。
芸術的。
ステンドグラスの建具を開けるとリビング。
稲わらを入れた漆喰が、本当に優しくいい感じ!
光と影の陰影や凹凸が、とても見ていて落ち着きます。
大窪建具さんも、力入ってます!
あの人は好いものをつくるだろうから、
それに合うものをつくりたい!
職人さん達の思いの
相乗効果なんでしょうか。すごく似合います。
見てください。キッチンの横の壁。
すごく渋くて、良い色です。
思わず親方に「良いな~ずるいな~」と言ってしまいました。
湯布院かどこかの高級旅館のフロントみたい。
味があって、品があって、なのに優しく温かい。
いいなぁ~。
あと、トイレも一味違う!
いつもなら、松葉引きの漆喰の下部は
腰板なのですが
可愛いタイルの下部は
ツルツルの漆喰。
原田左研のサイトに泥団子のことが載っているのですが
漆喰を磨くとテカテカ鏡のようにツルツルになるそうなんです。
「・・・これ、泥団子のつくり方ですか?」
「うん。もっとピカピカになるよ。」
すご~い!を通り越して
もう、羨ましい。
ピカピカにすればよかったと思ってしまう。
実は撮影中、親方のお友達もいらっしゃって
一緒に話を伺っていたのですが
その方も感心しきりでした。
やっぱりよく見る新建材の家とは違いますし、
さらに親方自身のお家なので、
もくせい工舎のお家を見慣れている私にとっても
新鮮で斬新なのでした。
そのお友達の方と話をしていて
「玄関に入っても、新築特有の臭い、しないですよね」
っていうと
「・・・本当だ‼」と改めてビックリされていました。
化学薬品臭くないのです。
いやはや、本当はもっとお見せしたいのですが
今回はここまで。
いずれ施工事例として、きちんとご報告いたします。
日田なので、特に見学会もなかったのですが
本当に圧巻の【土の家】。
親方のご家族への思いと、
職人魂を感じるお家でした。