縁起を担がねば?
2022年が明けまして、
めでたいめでたいって言ってたら
あっという間に節分コーナーができていました。
豆まき用の豆やグッズに、
恵方巻の予約などが並んでいます。
中年の私にとってはこの恵方巻。
かなりの新参者なのです。
確か、関西でそういった風習があるというのを皮切りに
毎年のようにスーパーでコンビニで出回るようになったような記憶があります。
毎年、その年の縁起の良い方角【恵方】を向いて
海苔巻きを丸かじりする。しかも、しゃべってはいけない。
ある時期を境に、当たり前のように現れた
新しい「習慣」。
う~ん。これはうまいこと販売戦略に引っかかっているだけでは。
それでも、やってしまう。まんまと乗せられて。
特に子どもが小さいころなどは
一緒にできるイベントごととして、楽しんでしまう。
海苔巻きを用意し、
100均の方位磁石で、おおざっくりな恵方に向かって
「こりゃ、笑うな」とか言いながら、願い事を思う。
思えば、バレンタインデーのチョコレートも
ホワイトデーのマシュマロも、
お菓子メーカーと広告のキャッチコピーによって
一斉に広まった日本独特のものです。
クリスマスだって、キリストの誕生を祝うというより、
ケーキを食べたり、サンタからプレゼントをもらうイメージの方が強い。
赤い服に白いひげ=サンタクロースも、
コカ・コーラのポスターが元になって
イメージが固定されたと言われています。
昔からの風習や習慣が、
何かの販促のために、少しずつ形を変えて
新たな習慣や常識となっていくのかもしれません。
じわじわ習慣となるのか、恵方巻。
恵方巻然り、おせち料理や年越しそば然り。
縁起物って、それをしないと
縁起が悪いってわけではないんですよね。きっと。
調べると、縁起物というのは
「良いことがあるように祝い祈る品物」だとか。
祝いが、「やらないといけない」呪いになるのは
ちょっと違うはず。
販促にのせられて、やらねばならない義務はない。
どうか今年の節分は
余った恵方巻が大量に処分されたりしませんように。
なかったら、ないでも構わないのだから。
「足りない」を怖がりすぎる気がします。私も含め。
足りなくても、何とかなるものなのに。
足りなくて、次に出るのは
きっと「知恵」でもある。
そういえば、コロナの影響もあって初詣にまだ行っていません。
行かないと罰が当たるような、そんな気持ち悪さもあるのですが、今年は行かないとどうなるか試してみようかな。
もっと世界を信頼していいのかもしれない。