自由設計とかけて、バイキングと説く?・・・vol.2

自由設計は、バイキングだ。

1980円なら1980円の。

5980円なら5980円の。

・・・と、前回書きました。



じゃ、選べる「自由」にも限度があるとして

家をどう建てるか?なのですが、

やっぱり、予算が限られている以上は

もう、自分なりの妥協点を、かなり詰めて

探っていくしかないのかな~と思います。


「絶対に必要」か「無くても何とかなる」のか。



ちなみに我が家は、ウッドデッキを諦めましたが、

今思えば、まったく用がなかった。

「無くても何とかなる」と、はっきり決心すると

あとあと思い出しても、そんなに後悔はありません。



いくらでも予算をつぎこめない。

そんな限りある「自由」の中で、まず考えるべきは、

それがないとどれだけ生活に困るか?

って事かと思います。



生活が成り立つこと。

その中で、できるだけ良いものを選ぶこと。

何かあった時に相談しやすいこと。

その対応が、できるだけ迅速であること。

大事なことって、実はシンプルなのかもしれません。

また、食べ物屋の話になりますが、

お付き合いください。



ここに、2000円あったとして、ランチタイム。

さて、何を食べようか?



◆1.【安心安全の素材にこだわった、完全オーガニックの自然食レストラン】

   お店も古民家を移築した、「きちんとした」「りっぱな」雰囲気。

   アレルギーにも完全対応してくれます。

   美味しいですが、量はわりと少なめ。

   印象は「上品で良いけど、やっぱり高いかな~」。

◆2. そこそここだわってはいますが、全部オーガニックとかではない。

   店舗も空き店舗を改装。

   普通の主婦が始めたこじんまりとしたカフェ。味も家庭的で、量も普通。

◆3. 大手のチェーンレストラン。

   種類も豊富、安い、早い、たくさん食べれる。

   まずからず、旨からず。満腹にはなるものの、これといって印象に残る料理なし。



・・・同じ2000円しか使えないとしたら

皆さんは、1~3のどこにいきますか?

それも、毎日、そこに通わないといけないとしたら?



私は、1か2でかなり迷います。

自然食である方がベストですが、アレルギーもないので

「居心地」よければ2にするかもしれません。



反対に、1のお店が自然食にこだわっていることで

どうも鼻持ちならない「態度」だったら

あまり行きたくないと思います。



・・・で、さらに例えばの話。

もし、出された料理に何か異物が入っていたとします。



1のお店が、最初からお客を疑うような応対したら

もう行かないと思います。

「うちに限ってそのようなことはございません!

何か誤解されているのではないでしょうか?

うちでは材料にこだわり、お客様の安心安全のために

心を込めてお出ししています。

うちに限ってそういったことはあり得ません」

・・・もう、行きたくないと思います。

【状況と事実】の確認より先に、完全否定は、やっぱりない。



こだわってようが、心をこめてようが、頑張っていようが、

何かあったときに、まず自分たちの保身のことしか考えられない「一流」なら

その「がっかり度」たるや、かなりの衝撃だからです。



「申し訳ありません!すぐ対応します!
確認いたしますので、少々おまちください。」

って言ってくれる、そこそこの「こだわり度」のお店の方が、

まだマシな気がします。



あくまで、個人的な意見なので、

そこは人それぞれだと思います。

アレルギーに本当に困っている人は

量とか、雰囲気とかより「質」だと思います。

健康、・・・いやいや!命に関わることなら!

その辺の妥協点は、本当に個人個人違って当たり前だからです。


大事なのは、

材料の質と、自分たちに必要な量の「バランス」、

過ごしやすい(相談しやすい)お店の「雰囲気」、

そして何かあったときの「態度・対応力」じゃないかと思います。



例え、そこまでガチガチに

自然食やオーガニックにこだわっていなくても

自分にとって差支えない「質と量のバランス」があって

何よりも相談しやすい「雰囲気」があって

何かあったときに、自分たちの保身ではなく、

目の前の客の「怒り(本当は、困り)」に

冷静に、そして真摯に向き合う「勇気」や心身の「ゆとり」があるか。



同じ2000円を払うのに、どこにするか。

同じ2000万払うのに、どこで建てるか。



じっくり、考えて「一緒に」建てる相手を選ぶ余裕も

必要じゃないかと思います。



だって、2000円のランチはともかく

命を担保に、2000万もかけて建てるんですよ~。

「契約しちゃったし、仕方ない。建てちゃったし、仕方ない。」にするには

もう悟りを開くレベルですよ?

だから、即決!・・・なんて、大金持ちじゃないならやめた方が良いです。



恋愛もそうですが、「ステキ!」と思った衝撃は

3か月くらいしか持たないといいます。

鼻息荒く、3か月行かないうちに

取り返しのつかない決断をするよりは

ちょっと、せめて鼻息が収まるのをまってみましょう(何の話?)



美人は3日で飽きるけど・・・ってこともあります。

決心して「決めた」には理由があったはずですが

結婚同様、一緒に暮らしていて

ずっと大好き!ずっとラブラブ!ときめく毎日!

ってことも、まれです。

なんかかんかあるけれど、

折り合いつけて、文句言いながら、笑いながら

一緒に暮らしていく家です。



ハリウッドスターみたいに、大金持ちでモテモテで

次から次に、家も人も、気に入らなければ取り換えられれば別ですが

気に入らないと出て行ったところで、

迎えに来てくれる王子もいませんし、お金もない(何の話?誰の話?)



自然のものに触れていると、理屈じゃないものを感じます。

大事なことは目に見えない。

目に見えないけれど、いざとなった時

責任とるのは自分たち。

折り合いつけながら、暮らしていくのも

自分たち。

立派なこと言う専門家ほど、実は責任なんかとってくれません。

高い位置にいるほど、そこから「降りる」のは恐ろしいからです。

非を認めたり、謝ったりは、その高い位置から落下する覚悟がいるからです。


だから何でも鵜呑みにしすぎず、

色々なものを見聞きし、調べてみる。


責任もって「決める」のは、やっぱり自分たち。



だから、「妥協点」ですよ~。

「質と量のバランス」

「相談しやすい雰囲気」

「トラブル時の態度・対応力」。

・・・大事です!


そういえば、「専門家」の漢字を覚えるのに

「専門家には口出すな」と覚えました。

「門」を「問」と間違えないためだったのですが

口どころか、専「門」家が

聞く「耳」までなくしては困るかな~と思います。

余計なこと言うな、下らん事聞くな、では

自由設計の自由なんて、素直に言うこと聞いてる範囲の自由でしかない。

「おおむね自由設計」とか

「一部自由設計」とか

「予算次第、限定自由設計」とかが、本当は妥当かも。

・・・それじゃ誰も来ないかもしれないけれど。


でも、「自由」という言葉が、

どうか【客寄せパンダ】にはならないでほしい。

「概ね自由設計で、自分たちの暮らしにそった出来るだけ良い家」


・・・これなら、なんとなく正直だな~と思います。
(そんな工務店、なかなか無いでしょうが・・・)

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