親は土 教師は風
もう2~3年前になるかと思います。
映画『みんなの学校』の鑑賞にあわせ、
その舞台となった大阪市立大空小学校の
元校長・木村泰子先生の講演を聞いたことがあります。
2~3年前で、メモを取りながら聞いていたわけではないので
記憶があいまいで、勘違いや間違っていたらすみません。
先に謝ったうえで、以下書いていきます。
その時に、木村先生がおっしゃった一言が妙に印象に残ったのです。
【親(保護者)は「土」、教師は通り過ぎていく「風」のようなもの。】
実は今、縁あってPTAがらみで
2/18『彼らが本気で編むときは、』の上映会を企画しています。
PTAっていうと、もう面倒くさいの代名詞みたいな感じ、しませんか?
PTAっていうのは、難しく言うと社会教育団体でもあります。
親としての学びの場!なんていうと、面倒に加わって、うさんくささ倍増ですが
基本の部分、できた目的、根っこは、
木村先生の「土と風」の話に共通しているのかな、と思います。
良い風は、花の匂いを運び、受粉を促し、種を運びます。
無風やあまりに弱い風は、その役目を十分果たせません。
かといって、茎をへしおるほどの強風では、命さえ奪います。
土も、良い土は植物をスクスク育てます。
かといって、あまりにも水を与えすぎたり、栄養過多でも
根腐れします。
反対に、あまりにカラカラで、栄養がなくても育ちません。
さっき言った「社会教育」というのは、
おそらく、その風や土を良くしていく学びや活動のことだと思います。
「『PTAやるメリットない』
それは、個人のメリットしか見ないからや。
個人のメリットのためにやっとるんやないよ。
社会のメリットや。
大人になっても、学び続けて
社会的に「成熟した大人」が増えることが
ひいては、その社会で育つ「子ども達」のためになるんや。」
・・・これ、大分県PTA連合会の会長の話です。
なんかすごいでしょ?目からウロコじゃないですか!
大人が作った社会や環境で、子ども達は育っていく。
ソフト(心)の面でも、ハード(家も!)の面でも。
PTAという、得体のしれないほど膨らんだ組織。
見直さなければいけないことは多々あっても、
本当の根っこの部分は、そうなんだろうと思います。
映画も、心に良いですよ。
頭も心も、柔かくなって、
ふかふかの良い土に、きっとなります。
まだまだ予約できます。
余剰あれば、当日もチケットなくても800円で見れます。
そういえば、子どもがチラシ持って帰ったな~って方はぜひ。
頭と心をほぐしに、
2/18 中津のリルドリームにいらしてください。
10:00~/14:00~の2回上映です。
(※駐車場に限りがあります。その点ご了承ください)
上記はソフトの面。
ハード面は、自然素材の家でお願いします。
もちろん、もくせいのお家で!
(なんかとってつけた、宣伝に)
『彼らが本気で編むときは、』は、俳優の生田斗真さんが
トランスジェンダーの女性を演じる作品です。
最近LGBTに関するドラマとかも多いですが
どこからどこまでがLGBTだという区切りはありません。
LGBTのシンボルとして虹がありますが
当事者といわれる人たちと、当事者じゃないと思っている人の間も
虹のように区切りがありません。
「トモちゃんとは一緒に遊んじゃダメよ。
いっしょにいた人見たでしょ。
普通じゃないの」
これは、劇中でトモの同級生の母親役の小池栄子さんのセリフですが
LGBTに限らず、「普通」にも実は区切りはない。
「普通」ってなんだろね?を考えさせられる映画です。
編み物の上手い下手があるように、
不器用でも、なんとか人とのつながりを編んでいく
親と子の出てくる映画でもあります。
LGBTっていう、一見難しそうなテーマを
見終わった後、軽やかに前へ進んでいけるような
不思議な雰囲気もあります。
たまには、映画もいいですよ。
頭でっかちの、全く動かない心の持ち主になるよりは
映画がどれだけ、心と頭を柔らかくするかわかりません。
そんなヒマない?
いやいや、死ぬ間際に
「何もするヒマなかった」なんて思うくらいなら
一生のうちのたった数時間でも、心を動かすものに出会ってください。
良かったら、ぜひ。
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