私たちは ひとりしかいない。
去年の夏だったと思います。
たまたま番組の中で目にした
白髪の一部を紫色に染め、なおかつ刈り上げという
独特なヘアースタイルをした
車いすに乗ったおばあちゃん。
麻痺した体から絞り出すように話す姿、
その人懐っこい笑顔が気になって、そのままとりつかれたように
最後まで番組を見ました。
その女性の名前は、木村 浩子さん。
2歳の時に脳性小児麻痺になり、体のほとんどの自由がききませんが
わずかに動く左足先で、絵を描き、携帯のメールも打つ。
ちなみに、若かりし頃は出産・子育ても!
障害者である前に、一人の生きている人間として
何を目指していけるかということを
ずっと考えてきた人です。
「有事の際は邪魔になるから、親の手で殺せ」
日本兵に青酸カリを渡された母は、重度の障害のある7歳の私を抱え
3か月間山に潜んで、終戦を迎えました。
日本兵の言いなりにならなかった、浩子さんのお母さん。
見つかれば大変なことになる。山に逃げてもどうなるかもわからない。
「でも、この子(浩子さん)を助けたい」
その思いに心が震え、番組から目が離せなくなったのです。
「平和じゃないと、生きられない」
それが、浩子さんの活動の根っこになっています。
山口県出身ですが(生まれたのは満州)、40歳のころ訪れた沖縄の現状を目の当たりにし
沖縄戦の激戦地のひとつ、伊江島に
障害の有無を超えた交流の場「土の宿」を立ち上げます。
浩子さんは、全身を使って絞り出すように語ります。
この宿を通して いろんな人との出会いがあり
いろんなことを 学んできました。
私たちは ひとりしかいない。
ステキな「個」を持っているんだから
大事にしなくきゃいけない
それがないと 平和も 沖縄も すべて
考えられないんじゃないですか
「個」は 命あって 「個」なんです
その命を脅かすものとか 考え方とか
絶対にやめなければならないと思います
沖縄の土になりたいと、伊江島にやってきて30数年。
浩子さん:「ここが 好きだから。
人間ってステキだよ。
世の中に こういうバカなおばぁがいても いいじゃん。
・・・変わった おばぁ。」
インタビュアー:「・・・あの、気になっていたんですが
・・・髪型、変わってますよね!?」
浩子さん:「変わっているね。 私も そう思う(笑)」
変わっているからこその、「個」であり
ひとりしかいない「個」だから、大事でかけがえない。
そんな、ひとりしかいない「個」だから
個と個の「出会い」は、無限の可能性でもある (゜_゜)
私たちは ひとりしかいない。
そう、ワタシも!あなたも!(≧▽≦)
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